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今週のゴーカイジャーとスイートプリキュア

海賊戦隊ゴーカイジャー

 ゴーカイジャー第4話感想。
 「演出のウソのつき方」が全般的にうまいですね。
 遠距離にあるビルを一刀両断できる怪人なのに、その後は等身大に剣術の力量を競い合っている。
 手ぶらに見えるアイムが「どこからともなく」サーベルを取り出す際のカメラワークと、手の芝居(ちょっとだけ洋服の前を開こうとする演技)が見事。


 「演出のウソ」ではないけど、いいもん側を卑怯呼ばわりすることで「正々堂々」のムードを作りだしておいて、しかるのち卑怯を行うという敵役の話術も「騙し方」として上手だなあと感心したり。


 ところで、ゴーカイジャーは全員で協調して動くということをせず、「アドリブで動いているのに以心伝心でチーワークが取れている」というのが珍しい個性になっている戦隊です。
 でもレンジャーキーで別戦隊のスーツに変身すると、必然的に協調の取れた戦術で動くことになるので、「別戦隊に変身するごとに息の合わせ方を覚えていった」のがゴーカイジャーなのかも。
 だとしたら、ノーマルスーツの状態で、打ち合わせ不要なコンビネーションが成立している理由としても納得がいきますね。

スイートプリキュア♪

 スイプリ5話感想。
 Aパート頭(ふたりで並んで歩くシーン)のアニメーションがすごい。

 


 歩幅のストライドが広い響に対して、歩幅の狭い奏がピッチを早くして歩くスピードを合わせてるカットで始まり、ちょっと間を置いた次のカットでは自然に歩調が左右対称に揃っている。


 作画の手間としてコストのかからない描き方(※)を選択しただけだろうとはいえ、ふたりの運動神経の差を表現しつつ、関係性としてナチュラルな芝居になってますね。

(※作画コストを考えると、足元のアップで「歩調の異なる歩き」を描くのに比べれば、フカン構図で「歩調の異なる歩き」を表現するのは骨の折れる作画になると思われる。)


 「どっちかがどっちかに歩調を合わせた」ってわけじゃなくて、「自然に一致していったんだろうな」って感じられるのがいいですね。


 ちなみに「左右対称の歩き方」っていうのはオープニングアニメでも表現されていて、こういう作画を探してみるのは面白いですね。


 このカットも決めポーズと同じで、「奏を右側から見るとシンメトリーの同じポーズ」になることがわかります。

「ふたりでひとつ(Suite)」なドとレのプリキュア/『スイートプリキュア』第2話感想 - ピアノ・ファイア


 そういえば今までの感想で、響と奏のキャラ付けが今までと違っていて、むしろ響の側にホワイト系統(ほのか・舞)の特徴が集まっていたり、

 さらに言えば「男子に憧れる普通の家庭の女の子」という主人公ポジションの属性が奏に移動している時点で、彼女はホワイト系のサポートキャラに留まらないって予想もできました。

比翼連理な響と奏の一体感/『スイートプリキュア♪』3,4話感想 - ピアノ・ファイア


……奏の側に主人公系統(なぎさ・咲)の特徴が集まっていることに注目していましたが、第6話の予告で奏に弟がいることが発覚。
 主人公サイドは姉属性、っていう定番も奏の方に持ってきてるみたいですね。


 ふたりの関係が一方に固定されたものにならない、というのがスイプリのドラマの肝だという気もしますから、狙いがあって特徴を入れ替えてるのかもしれませんね。