HOME : リクィド・ファイア
 移行後のはてなブログ:izumino’s note

プリキュアシリーズの演出家、芝田浩樹さん

スター☆トゥインクルプリキュア :スタプリ | 東映アニメーション

 今日のドキプリ(20話)の演出についての感想です。


 変身バンクシーンに流れるBGMがいつものアップテンポな変身曲ではなく、スローテンポの厳粛な曲になっていて、「今回はやけにアグレッシブな演出だな」と気を引かれました。


 バンク映像におけるカッティングのリズム、効果音のテンポ、決め台詞のテンションからするとBGMのテンポが間延びしてしまうため、不自然さを感じるか感じないかギリギリの選曲。
 こうすると、まるで最終話あたりの変身シーンみたいですね。


 これは意図して「攻めた」演出にしたのか、なんとなくの流れでこうなったのか……。*1
 全員で変身した後で、キュアハートが単独で変身をもう一度やり直すシーンが入りますから、二度目の変身とのイメージを区別するために、一度目はテンションの違うBGMを選んだのかもしれません。
 んで、その二度目の変身のBGMも、変身から合体技でジコチューを倒すところまでを「一曲」に収めきっていて、編集の仕方だけでうまくエピソードを盛り上げていたと思います。


 EDクレジット。確かめてみると今日の演出は芝田浩樹さん。


 東映アニメーションではセーラームーンシリーズの演出、『ひみつのアッコちゃん』の監督、ドキプリとのキャラデザ繋がりでいえば『怪談レストラン』の演出をされています。


 『スマイルプリキュア!』ではやよい回を2回、れいか回を1回、妖精になる回や子供になる回、「なまけ玉」の回など、コミカルな話からテーマを突き刺す話まで幅広く担当。


 ドキプリでも作画をうまく省力したバトルを見せた回(11話)だったり、「コストを省きながら面白い絵を作る工夫」に長けた人という印象がプリキュアではあります。


 『スイートプリキュア♪』だと顔面キスで話題になった5話も担当されてますね。


 その5話も演出的に面白い回で、このブログで取り上げたこともありました。
 芝田浩樹さん演出のスイプリ5話は、他にも注目できる演出が多かった回で、ここのエントリに反応して書かれた次のエントリも、演出を振り返るのにいいでしょう。

*1:ちなみに東映アニメーションでは各話演出のスタッフが音響監督を兼ねています。ミキサーさんや選曲さんも存在するので演出さんが全て選曲するわけではないでしょうが、音響監督のいる他のアニメよりも、選曲に対する演出家の責任が大きい仕組みかもしれません。