烏丸と天満の強い関係
こないだアップした≪スクラン考3≫ですけど、ちゃんと見てほしいのは、文中でリンクしている天満と烏丸のコミュニケーションという表だったりします。
記事の方では、
物語の中で間断的に挿入される、天満と烏丸のコミュニケーションを追うことでもそれは確かめることができる。
(中略)
特にKC8巻「描き下ろしオマケマンガ その3」を境にして、天満の「烏丸を理解しよう」という態度は勢いを増し、果敢なものになっていく。
……こう書いてますが、表の中からそのオマケマンガの解説を読んでみて、もし単行本を持ってたら読み返してみて下さい。
あれはぼくも、最初はワケのわかんない(むしろつまんない)不条理ギャグとしか受け取ってなかったんですが、良く考えてみると、あれって「烏丸直筆のマンガ」なんですから、烏丸の貴重な内面描写として取れるんですね。
多分あの時点の烏丸は「なんか自分とコミュニケーションを取ろうとしてくる女の子が居るなぁ」くらいに天満を認識していて、「自分とコミュニケーション取るなんて、無理だろう」みたいな冷静な判断もしつつ、でも「がんばって」と言ってその努力を促している。要するに「できるなら天満とコミュニケーションを取りたい」っていう心の声として読めなくもないと。
記事中では、烏丸はアスペルガー症候群の気があるんじゃないか*1、としているわけですけど、だとしたらちょっと「悲痛」なくらいですね、これは。烏丸と話ができるクラスメイトって、冬木一人しか居なかったみたいですし。
実際、天満のキャラクターは、それまで「烏丸君のことはよくわかんないよ──!!」っていう感じだったのが、これ以降から「私は烏丸君のいい所を知ってるから!!」っていう方向性に変化していて、作者的にもターニングポイントとして用意していたんじゃないかと思います。
……こういう読み方してる人が、何人居るんだろうという感じですが(笑)。
なので、このオマケマンガのネタ自体は『スクールランブル二学期』でも部分的に使われてましたけど、ああいう使われ方(単なる不条理ギャグとしての扱い)はどうなのかなーっていう気もしながら観てました。
いや、そこまでの深い解釈をアニメ版に求めるのもどうかと思いますけど。でも第二期シリーズは、「キャラの解釈がちょっとズレてるな」っていう要素が多くて、ちょっと様子見していたりします。