それにしても水野さんが美人/五十嵐藍『鬼灯さん家のアネキ』2巻
4コマの紹介が続きます。
鬼灯さん家のアネキ (2) (角川コミックス・エース・エクストラ 22-2) 五十嵐 藍 角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-10-04 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
血の繋がってない姉弟の、ちょいエロコメなラブコメ漫画。角川書店の『コンプエース』連載。
1巻では「可愛い姉(血は繋がってない)に振り回される弟」の視点メインだったのが、2巻のラストで姉側の内面が掘り下げられてますね。
視点の折り返しが入ることで、なるほどこういう関係かー、と早くも読者は神の視点に立てる構造。1巻の時点でも「ほとんど相思相愛」なんですけどね。
それにしてもサブヒロインの水野さんが美人。とらのあな配布の小冊子によると、作者自身が「ヒロインとタメ張るくらいの美人キャラにしたかった(ので、実際に人気が出てホッとした)」そうですから、作者も認定する美人キャラですよ。
いや、漫画で描かれる美人はいいものです。ほんとに。ぼくがそういうの好きなだけですけど。
ちなみに、上でリンクした水星さんの記事でも「ガチな三角関係にならないよう配慮されているラブコメ」というような評価がされてますが、それって「複数の女に惚れられる」ラブコメか、「複数の女に惚れてしまう」ラブコメかの違いですよね。『鬼灯さん家のアネキ』は後者。
http://d.hatena.ne.jp/mercury-c/20101001/1285937261
男性向けラブコメでヒロインを複数出すときに、たいていみんな「主人公に片想いするヒロイン」にしてしまって収拾がつかない状態を招くんですが……。ハーレム状態から片想いが「飽和」するわけです。
でも逆に「主人公がヒロインの間で気持ちが揺れる(サブヒロインからの片想いはナシ)」って構造にすれば、可愛い女の子を複数出しても別に失恋とか面倒なこと描く必要が無くなると。
で、片想いが飽和したハーレム状態を作らないで、男の気持ちが揺れるだけ、っていうのは、男性的なお話というより、女性的なお話の発想なのかなー、と思ったり。主人公の男としては、そうとう酷い扱いを受けてますからね、「苦しむ男主人公をかわいがる視点」がないと描けない話かなーと思ったりします。