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まだ進化の余地を残す赤松健を見よ

 マガジンで掲載された『魔法先生ネギま!』172時間目(オチが千雨の回)について、赤松健の日記帳より。

2007年4月15日

ところで、もともと赤松作品は、一話がAパートとBパートに分かれている
ことが多くて、よく中盤に「ここで一旦CM」みたいな”時間の途切れ目”が
あったりするのです。(バトル編は除く)
これはもちろん日本アニメの影響で、分かれ目は大体8〜12ページ目辺り
でしょうか。ラブひなの頃から意識してやっている”二重化”構造の一端な
のです。

で、この日記はもう18日に書いているのでネタバレしますが、172話目
ではとうとうCパートが出来ました。(笑)
もちろんこれは、アニメ版「ネギま!?」の影響です。アニメではよくある
ようですが、漫画の週刊連載ではあまり見かけないですね。
今後は漫画界でもCパートが流行る!(・・・わけない!)

 赤松スタジオの「二重化構造」については、漫研さんの所にある記事が詳しいので、ご参考にどうぞ。

 そしてこの「Cパート」に関して、漫研さんのチャットルームで会話した内容を抜き出してみます。

いずみの >> うーん、ぼくの認識だと、マガジンは一話完結志向が強いですよ。

いずみの >> そういう意味でも今のネギまには再注目している所です。赤松健、まだ脱皮できるのか? という注目度。

いずみの >> 一話の中に、「オマケ(本人曰くCパート)」を入れはじめたんですよね。これを週刊で自家薬籠中のものにしたらちょっと凄いと。

LD >> なるほど。Cパートw

ルイ >> 所謂ED曲が流れた後のアレですかw>Cパート

いずみの >> そもそもネギまって、その構造上『魔法先生ネギま!増刊号』が必要だったんですよね(笑)。でもマガスペと同時連載なんか不可能だと。じゃあ本誌でオマケ連載しちゃえっていう発想ですね。

GiGi >> 1話の中にストーリーが二重構造になってるのは個人的に「スタートレック手法」と呼んでいたんですけど、赤松先生はさらにその先をやろうとしてる?

いずみの >> 端的に言うと、まさにそういうことですね>さらにその先をやろうとしてる?//今回は本編の「極寒」とオマケの「クーラー」がかけられてますが、いつもそこまでこだわる気かな?

いずみの >> ワンピースのように「トビラ連載」するのも手だったと思うんですが、そうじゃなくて、あくまで「コマ割りした漫画」にするのも赤松さんらしいかなと。

ルイ >> トビラ連載はあんまり上手くないと思いますね。連載と完全に断絶されちゃいますし。あれの改善策というなら興味深いです。

LD >> 要するに一回でふたヤマ出そうとする、自分のメソッドに「もう一味」を加えようという試みですね。すげぇ…w>赤松先生

いずみの >> しかも単なる過剰積載じゃなくて、「必要に応じた改造」というのがね、技術者としてアツい(笑)>赤松さんすげぇ

ルイ >> 来るべきウェールズ編に向けても、必要スキルかもしれませんよね。

いずみの >> 実際、Cパートでも付けないと「ネギま」は破綻が目に見えてるんですよ。そこをどうにかする手を「打てる」先生萌えってことで

LD >> Cパートでも付けないと「ネギま」は破綻が目に見えてるんですよ>とは?

GiGi >> クラス30人全員を起動させるという目的を達成するにはどうするかという話でしょう。

ルイ >> うん、アニメのネギま!?という実験データもついてきますね。これはこれで、破綻しましたがwいい反面教師になったでしょうw

いずみの >> しかもその一発目のキャラが千雨でしょう。メカニカルな小型化と詰め込みは千雨と赤松さん共通のフェチズムですし、「情報操作による一番人気なんて空しいだけだ」とか……色々萌え所が豊富です、今回(笑)

GiGi >> ああ、なるほど、そうゆう読みもあるかw>情報操作

GiGi >> あれですね。普通にちう理解として、彼女は数値いじって喜ぶようなタイプじゃないよ、という話ですw

 毎回、一頁分をオマケに消費するというのもコストがかかると思いますので*1、「最終頁の下段一段のみ」とか「最終頁のラストひとコマのみ」などへと、適宜小型化させる方向で使い分けることもありうるかもしれません(こちらは割と一般的な漫画でもありうる手法)。


 今回は魔法パートだったのでオマケが「日常パート」でしたが、逆に日常がメインの回ならオマケが「魔法パート」になるのか……などと、今後も気になる点が増えてきたと思います。

*1:そもそも毎週やるとは思えませんが