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 移行後のはてなブログ:izumino’s note

コミケ雑感

 秋葉原の同人ショップに足を運んだり、久しぶりにコミケ会場の中を練り歩いたりして実感するのは、美少女系や18禁の同人業界が「基礎研究の場」であるということでしょうか。
 勿論、同人業界自体が単一の市場であり、応用研究(技術の実用化)を実践している場でもあるのでしょうが、漫画界全体から見れば、やっぱり基礎研究の場だな、という印象を強くしました。


 これは何も、同人作家は未成熟だなどという話では全然なくて、ダイヤの原石がゴロゴロ転がっているという意味でもあります。
 それも単に、一握りの作家が「商業誌にデビューできるかどうか」などというスパンの短い、安直なメジャー志向の話でもなくて、もっと長い目で見た、何世代も先の時代を見越した場合の話ですね。
 例えば、エロゲー業界はそれだけでも自己完結した一つの市場ですが、「人物の肌を肉感的に塗るCG技術」を飛躍的に発展させた(技術的ブレイクスルーを起こした)基礎研究の場でもあり、やがてその技術はゲーム以外の場に応用されていくわけです。
 最近の同人業界も、何かのブレイクスルーの兆しのようなものを肌で感じなくもないですね。CGの塗りや絵柄だけの話でもなく。