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 移行後のはてなブログ:izumino’s note

女性の美少女萌えについて

 懲りずに今度はユング派の考え方からアプローチしてみたいと思います。


 以前(id:izumino:20040124)は萌えと性倒錯がどうこう、という話をしたんですが、もっと簡単に済んでしまう萌えの説明があって、それは「アニマとの出会い」というやつです。
 手塚治虫が母・妻・娘の三位一体を希求するのも、宮崎駿が「アニメーターは心の中に少女を持っていなければならない」と言うのもアニマに由来していると考えれば凄く解りやすいですし誰でも思いつくストーリーだと思います。*1
 でも、じゃあ女性の場合はどうなの、という話。女性はアニマ(女性名詞)ではなくアニムス(男性名詞)を持っている。


 まずユングは、ゼーレ(英語のsoul)とガイスト(英語のghost)の違いを定義します。
 ここらへん専門的でややこしいんですが、「ゼーレ」はより肉体に密接した内部的なもの、「ガイスト」は肉体から解離した包括的なものとして説明されると。
 で、面白いのは男性にとってのアニマは「ゼーレ」に近く「ガイスト」は男性的だと説明されるのに、女性にとってのアニムスは「ガイスト」に近く「ゼーレ」は女性的だと説明されるという点です。
 つまり性別が変わっても、ゼーレが女性的でありガイストが男性的であるということは変わらないらしい。


 うーん、この考え方と、美少女萌えが(ある程度)男女で共有可能であるのは関係がありそうなんですが*2……という所で今日はストップ。

*1:むしろ性倒錯自体がアニマに支配されているとした方が自然で、その性倒錯のシミュラークルである萌えに関係してくるのは当然

*2:つまり「萌え」を感じているのはゼーレである、という説の可能性