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 移行後のはてなブログ:izumino’s note

色々

 あんまり仮想的な集団を捏造したくはないんですが、ぼくは昔のオタクと最近のオタクは別の人種である、と考えがちです。
 でも厳密に定義しようとするとただの世代論になってしまうので、そういう決めつけ方はやめた方がいいかな……という気もしますが。
 ぼくの場合は中学生の頃(90年代前半)から昔ながらの「先輩オタク」を意識して参考にしてきたところがあるので、古いタイプのオタクであるっていう認識が強いです。*1


 抽象的に言うと、古いオタクは「オタク的にものを見てしまう人々」で、最近のオタクは「オタク的なものを好きな人々」……という感じに分けてます。
 昔は無かった「オタク市場」という言葉があったり、ネットを使って同好の士とのコミュニティを簡単に手に入れることができたり、優秀なオタクの個人サイトを閲覧していれば面白いものを自分で探す努力をしなくていいようになったり……これ以上続けるとなんか愚痴になりそうなのでやめておきます。
 最近のオタク全てが同一の傾向を持っているわけがない以上、やはり仮想集団の捏造にしかならない。そこらへんの言葉遣いは気をつけるようにしたいところです。

 そりゃあポルノ商品を「射精作品」とか「絶頂作品」とは呼ばないわけで……とか考えるんですが。射精させることのみを主眼とした作品があると同時に、全然ポルノじゃない作品で絶頂を得るのも可能。萌えにも同じことが言えるんじゃないか。
 笑いとギャグマンガの関係にも同じことが言えるかもしれない。「これ、ギャグだけじゃないですよ。面白いですよ」ってのは良く聞く言葉です。それでもギャグマンガギャグマンガとしてラベリングされるのは、「ギャグマンガ形式」で漫画が描かれているから。
 しかし萌えのある作品を萌え作品と呼ぶ時に何かしらの違和感がつきまとうのは、「萌え形式」が確立されていないからではないか。
 萌え作品と呼ぶことの是非よりもむしろ、判別に足る「萌え形式」の不在こそが問題にされるべきではないのか(いや、無くてもいいと思うけど)。

*1:ちなみに、ぼくが「古いオタク」だなあと感じるのは、今30代後半くらいの人達です。20代後半〜30代前半は玉石混淆の世代だと思う