『UQ HOLDER!』のシリーズ構成から連載序盤のすべり出しを考える
連載始まって、8話まで経過した赤松健の『UQ HOLDER!』ですが、連載序盤のシリーズ構成としてちょっと面白い。
- 軌道エレベータを登る話かな?
- →意外とエレベータに近付かない……これは旅する漫画なのかな?
- →と思ったらあっさり車で移動した……これから仲間集めかな?
- →と思ったらダンジョンで試験が始まった
……と、読者がパターンを先読みするごとに次のステージが現れるので、簡単には飽きさせない。
読者の予想を外しながら、少しずつ王道ファンタジーバトルな展開に近付いていく構成なので、意外とこの方が「これぞ王道バトル!」という出だしでステージを広げるよりも息が長続きするのかもしれません。
ちょうど今週の8話は今までのパターンと逆で、先週「ここはあっさり出られるだろう(=すぐにステージクリアできるだろう)」とキャラクターに言わせておいてから、今週で「片っ端にモンスター退治しないといけない」と、「あっさりでは済まない目標」を提示しています。
こんな風に「予想可能なパターンを外しつつ、少しずつ世界観を示し、徐々に本筋のステージに寄せていく」というのも、ひとつのシリーズ構成の手法として参考にできるでしょうか。