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 移行後のはてなブログ:izumino’s note

↑で働きマンの話をしたからついでに言及すると

 つだみきよプリ・プリは、働きマンと同じことを男がやってる漫画だと思うんですよね。
 プリ・プリの主人公達は「姫」として女性性を押しつけられるにあたって、生き抜くための武器として「愛想」や「女王の微笑み」なんかを積極的に身に付けていく。
 特に主人公・亨の人当たりの良さ、周囲への合わせ方の上手さは(作者が女性だから無意識にそうなったのかもしれませんが)非常に女性的で、実にうまく「女性性のいいとこどり」をしているのが解ります。*1女装していてもセクシャリティは変化せず、自分を男だと信じている、という点でも働きマンと良く似ている。


 このように女性性や男性性というのはパーツ毎に着脱可能・入替可能な形で利用されるのが理想的な筈で、そこにセクシャリティがセットでくっついてくる必要も無い。そういうことを(作者は絶対意識してないだろうけど)描いているプリ・プリは、他の女装漫画と一線を画して*2いるなと評価しているわけです。

*1:良くある「女の可愛さを武器にしている」だけじゃなくて、気配りとか思いやりのレベルで女性的なんだよね

*2:他の女装漫画だと、性自認セクシャリティからくるジェンダーパニックがメインに描かれるので(←それも読み物としては楽しいのだが)