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あの娘さんの可愛さ(パート2)

 曾祖父に似ているのはむしろ直系の方のプリンセスだという説もありますが。まだ判断するには時期尚早なのは当然ですが、あの愛嬌がありつつも非・俗な顔つき、外界をあまり視野に入れてなさそうな目つきに、その可能性を感じなくもなく、ちょっぴり期待したりしなかったりなんかしちゃったりしています。
 一方、今主題とされているプリンセスから受ける印象は「既視感」ではなく「意外性」ではなかったでしょうか。逆説的な言い方をすれば「まるで漫画のように可愛いらしい」のであって、その現実超越性こそが昨今のインペリアリズムに対する我々の意識を「現代の萌えづらい時代」から「過去の萌えやすかった時代」へと一気に押し戻したように思えてなりません。
 またその萌え化がオタクによってなされる際、かの人は「クシャナ/芝村」タイプのキャラクター付けと「女子校的お嬢様」タイプのキャラクター付けで両断されることが多く、ここに王族アーキタイプに対する想像力の典型を見ることもできるでしょう。また勿論、オリジナルの魅力に肉薄しようとする試みも見られるのですが(この試みについては、「遊びで」虚構に萌えるのが安全な態度なのか? 「本気で」実像に萌えるのは危険でないのか? という問題を内包していて、やはり王族萌えの難しさを感じます)。


 余談ですが「女子校的お嬢様」の典型であった『おにいさまへ…』のソロリティメンバーは奇しくも「宮さま」「○○の君」とまるで平安貴族のように呼ばれていたし、同じ池田理代子の「ベルばら」も(宝塚女優の受容され方も含めて)「雲の上の人々萌え」の様態をなしており、この池田理代子を通した関連性は少し面白いかもしれません。