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 移行後のはてなブログ:izumino’s note

プリキュア第10話戦闘シーン考察

 今回のポイントはふたつ。


 この2点は暗示的です。
 プリキュア同士が「シンクロすること」が単純に「強さ」に直結するわけではなくて、シンクロしすぎることがかえって弊害になる……ということが表されているのではないでしょうか。以前言及したこと(id:izumino:20040321#p3)にも通じるのですが、「プリキュアの力」というものは、お互いの「個性の違い」がはっきりすればするほど強くなる、という性質のものだと仮定してもいいでしょう。
 なぎさ自身も、第9話において「喧嘩してない時に襲われたらどうなっちゃうの?」と、喧嘩していた方が強くなれた、という現象を認識しています。喧嘩は、相手との違いを確認し強調する行為です。


 過剰なシンクロが弊害になるかもしれない、という可能性は日常パートの描写にもチラついています。
 (元々マイペースなほのかはともかく)なぎさは相手に夢中になるあまり周囲の人間関係が見えなくなっている嫌いがありますし、彼女は嬉しそうに「友情」なんていう言葉を口にしますが、なんだか「浮かれすぎ」な危うさも感じさせられます。
 だから、ただ仲良くなるだけじゃダメなんだよ、とそういうハナシだと思うんですが、それが今後のドラマでどう描かれるかですね。とりあえず新必殺技に期待。


 ところで、もしあのシンクロ攻撃が『新世紀エヴァンゲリオン』第九話における「ユニゾン攻撃」のパロディだとすると、結構意味深ですね。
 エヴァは「シンクロ率」と呼ばれる数値の高さが「強さ」に直結するという設定なのですが、しかしそのシンクロ率の高さ故に、主人公のビルドゥンクス・ロマンが崩壊するという物語でしたから。プリキュアのシンクロ攻撃が失敗に終わったのは、エヴァに対するアンチテーゼかもしれません(深読みしすぎ)。