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映画『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』鑑賞

【映画パンフレット】 『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』 出演:AKB48【映画パンフレット】 『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』 出演:AKB48

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 AKB48の、2011年の活動を編集したドキュメンタリー映画
 表向きの主役は高橋みなみ前田敦子・大嶋優子などのトップメンバーなのですが、意外にも研究生の岩田華怜が「主人公」のようにも取れる扱いを受けており、奥行きのあるドキュメントになっていました。


 「アイドルグループのノンフィクション」というだけでなく、「震災のノンフィクション」としての意義もある映像になっていて、そこでまず「前もって予想していたような映画じゃないぞ」というインパクトが。
 岩田華怜が本作の「軸」になっているというのも、彼女がメンバー内唯一の「被災者」だったからという理由です。
(※ちなみに岩田華怜は『AKB0048』の声優選抜組であり、配役としては「この子が作中のセンター役なんじゃない?」って造形のキャラに採用されていて、今年の活躍が期待されるメンバーですね。)


 比喩として適切かどうかわかりませんが、なにかスナッフ・ムービーでも観ているような「見てはいけないものを見てしまっている衝撃」がビシバシとあって、異常な迫真性(リアリティ)を濃密に感じられた二時間でした。


 マジで感動させながらも……当然、色々なエクスキューズが観ている内に湧いてくるつくりだと思うのですが(それはそもそも、AKB48というシステムや未成年アイドルという存在自体にも向けられるエクスキューズなのですが)、観ておいて良かったし、制作されて良かった映画だと思います。


 ところで、ぼく自身は「地元のアイドル」であるNMB48のファンであって、AKB48はその「お姉さんグループ」……というくらいの距離感で眺めているのですが、それでも魅力的なメンバーが揃っていることはよくわかります。
 カメラマンも凄くいい仕事をしていて、トップメンバーを撮影するときは、普段のテレビに映る姿以上の「輝いて見える画」を引き出せている。
 単純に、メンバーの魅力を再確認できる映画としても非常に優れているんじゃないでしょうか。


 なお、「AKB48のドキュメンタリー」という都合上、他グループの存在感はほとんど無し。ちらっと松井珠理奈松井玲奈山本彩の姿が映る程度で、2011年が48グループ全体が大きく飛躍する年だったように、2012年は姉妹グループそれぞれにとっても飛躍の年になるといいなあ、というのも観てから考えてしまいますね。