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言うならば「壮大な無料体験版」・ろんち氏が半年かけた動画が完結!


桝田省治 (@ShojiMasuda) | Twitter




 現在、書籍化プロジェクトが進行中、刊行を待つばかりの作品があります。
 ママレードサンド氏こと、橙乃ままれさんによる大河SS『魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」』を元にした小説?です(※商業版としての正式タイトルは未発表)。

 そんな「まおゆう」が漫画化されてニコニコ動画にアップされている

 ことを御存じの方はどれくらいいらっしゃるでしょうか?

 これがまた、原作に負けず劣らずのハイクオリティでして、

 ファンにはたまらない動画に仕上がってるのですよ。

「一緒にあの丘の向こうを見に行かないか!」 ―ろんち氏「まおゆう」動画のすすめ― - レスター伯の躁鬱


 #00が投稿された日が半年前の2010年5月27日。6月にはニコニココラムにも掲載され、そして11月3日投稿の#10をもってこのシリーズは完結しています。
 動画の全話リストはこちらです。↓


 原作は、2ch形式のスレッドにして全13スレある物語ですが、そのうち1スレ目のキリのいいところまでをビジュアル化したシリーズになっています。
 全てを観終わったときに抱く印象は「壮大なプロローグにしてオープニング」




 ノベルゲームの無料体験版などで、長めのプロローグをプレイしたあとに「本編のOPムービーが流れて終わる」形式を想像してもらえれば近いと思います。
 当然、そのプロローグが「本編のプレビュー」も兼ねているっていうあたりもゲームの体験版やPVに近いところですね。トータルで42分44秒という、無料で見れるのにガッツリしたボリュームなのも大作ゲームの体験版っぽい(笑)。


 ろんちさんの解釈によるオリジナルシーンや演出も充実していて、この動画シリーズだけでも充分に完成度が高いのですが、そのシリーズ全体がオープニングのていを成している、というのは見事。


 ちなみに、ろんちさんの動画シリーズは「原作の導入」として相応しいと思いますが、「原作を読み終わったあとに読んでほしい」のがくらふとさんによる杉浦茂風コミカライズでしょう。

yukainamaoyu

これは、「2ちゃんねる」のニュース速報VIP板・パー速VIP@VIPServiseで連載された
ママレードサンドさん原作の小説を杉浦茂風に漫画化したものです。


 オープニングを丹念に描く、ということに特化したろんちさんの動画に対して、詳細をうまく省略しながら最後まで漫画化することを目指した「ゆかいな魔王と勇者」は、コンセプトからして異なるわけですが、どちらかというと「原作既読者が読んでニヤリとする」ための二次創作だといえるでしょう。


 なのでオススメなのは、ろんちさん動画→原作→ゆかいという順番。
 もちろん、書籍版(かなりの加筆修正があるとアナウンスされています)が刊行されたらまたこのオススメ順も変わってくるでしょうけど、今からおっかけて楽しむなら! という順番ですね。

【2ch】魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」#00 ‐ ニコニコ動画(原宿) 【2ch】魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」#10 ‐ ニコニコ動画(原宿)

動画ネタバレ感想

 #10の醍醐味といえば、03:55あたりから流れるスタッフロールと、衝撃のキャストロール(STARING)なわけですが、

228 : ななしのよっしん :2010/11/07(日) 01:04:22 ID: Crmh/54aaQ
10話の「契約成立だ」からの動画部分、動いただけで皆驚いているが、実は他にも鳥肌ものの内容が隠されていた
上から下に動くという珍しいスタッフロールだが、ここで考えてみてほしい。
この契約をした場所は魔界である。ネタバレによりあまり深くはいえないが、
蛾は魔界から見た地上から上に向かって飛んでいる。つまり上に登って行くわけだ。ここで先に述べた魔界の場所の特性を当てはめて考えていただきたい
そうすると登場人物の紹介の最後に光り輝いたものは…あとは原作をしっかり読んだモノだけが楽しめる領域であるw


正直、ここまでの効果を狙ってろんちさんとYさんが書いたのだとしたら本気で賞賛に値する演出だと拍手を送りたい
すごい。すごすぎる

ニコニコ大百科: 「魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」」について語るスレ 211番目から30個の書き込み - ニコニコ大百科


 これは掲示板の書き込みを読んで気付いたところでした。確かにそうだ! ちゃんと登場人物としてキャストロールに「描かれてる」わけだ。