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漫画における「コトバ」表現のバリエーション

ぬきやまがいせい『ささやいて、あのことば』 特異なモノローグと吹き出しの色の使い方が凄い - karimikarimi

今回焦点をあてたいのは、タイトルで挙げたように、主に“モノローグ”と“吹き出し”についてです。

 karimikarimiさんの漫画分析の記事。
 フキダシのレパートリーも、これだけ豊富にサンプルが揃っていると壮観です。そしていずれも、役割や効果や、感じ方が異なる、と。


 先日の漫画史研究会(伊藤剛さんによる発表の日)でも、漫画内の「内語」や「発話」の表現は大きく取りざたされていました。
 それにしても、漫画に描かれる「コトバ」を原理的に考えようとしたらまず困るのが、それらのコトバを「読む」愉しみは「読者の頭の中の感触」から論じなければならない、という問題です。
 「頭の中で鳴っている音」という、つかみ所のないものが対象となる議論なわけですから。


 『漫画をめくる冒険』の下巻でも、大きめに取りあげている概念でしたね。

漫画をめくる冒険―読み方から見え方まで― 下巻・The Book漫画をめくる冒険―読み方から見え方まで― 下巻・The Book
泉 信行

ピアノ・ファイア・パブリッシング 2009-05-10