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『School Rumble』における反復・対比・暗示のリスト/全話公開終了

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『School Rumble』における反復・対比・暗示のリスト

 14,15巻を追加し、これで全話の解説をひとまず公開しおえることができました(直接飛んで読みたい場合はこちら)。


 14巻で重要だと思えそうな解釈は、♯166♯174あたり。
 15巻では、♯183♯184でしょうか。
 ここまでの内容で、ご意見ご感想などあれば、宜しくお願いします。「その解釈は違うぞ」とか。


 ところで、昨日の記事では「なぜスクランは説明が少ないのか?」という話をしてみましたが、スクランの場合は単純に「先が読めないラブコメというコンセプトだから」という側面があるのをスッカリ忘れていました。
 それはミステリなどと同じ体裁だと思われて、「途中で理解できてしまったら楽しみが減る」ものでもあるんでしょうね。ミスリーディングも、意識して仕掛けている部分が多いのは確かだと思います。


 そこで興味深いのは、推理小説というのは、(何も考えずに読む人だって多いにせよ)読者に「推理しながら読む」という、自発的で積極的な参加をコストとして求めるジャンルであるということです。

 そういう「読むコスト」を読者に求めるという意味では、ここで説明しているような「スクランの深い読み方」と、「ミステリの読み方」は近しいものがあるかもしれません。
 これは、マガジンという雑誌が『金田一少年の事件簿』など、ミステリ漫画(それも「犯人当てクイズ」の要素が強いもの)の成功作が存在するという「誌風」の問題と関連づけて考えられる部分かもしれません。