『バイオハザードII アポカリプス』(原題:"Resident Evil: Apocalypse")
ミラ・ジョヴォヴィッチ主演。前作『バイオハザード』の続編で、前監督のポール・アンダーソンは製作と脚本に退き*1、監督はアレクサンダー・ウィットという人に。
前作は好きだったし、ポール・アンダーソンの「親日的」オタク臭さも好きだったので結構期待して観に行きました。
フタを空けてみると、前作の(というか原作の)魅力のひとつである「閉鎖空間モノ」という舞台立てが今回消失していますので、同様の面白さ、というのは求められないんでしょう。
じゃあ別の面白さがあるかというと、ゾンビ映画的な「籠城モノ」にはなっていないし、アリス=ミラ・ジョヴォヴィッチというキャラクター映画として観てもちょっと物足りない。人間関係もそんなに入り組んでいるわけでなし、大きなトリックも無し。
今回、アリスは改造人間としてフィーチャーされていて、まぁ仮面ライダーでもデビルマンでもいいんですが「人の心を持ったモンスター」然に描かれているわけですがその超人的な強さがあんまり具体的/映像的に描写されないんですよね。エピローグ部分で「おっ」と思うくらいで、オーバーパワーとされる部分が伝わってこないのがキャラクター映画になりきれていない所。*2
格闘シーンのアクションも、カメラ側を振り回して誤魔化してる部分が多かったしなぁ。これは監督のセンスの問題なんでしょうか。
あと衣装デザイン。前作の赤いドレスが印象的で、あれがアリスのキャラクターを形作っていたのだなあと再確認したり。普通のコンバットルックだけじゃなくて、もっとオシャレもさせれば良かったのに(でもヌードシーンはある)。
まぁ、まだ続くっぽいので次回作も観に行くと思います。
*1:『エイリアンvs.プレデター』撮ってたから
*2:喩えるなら「ユマ・サーマンには負けそうだな」程度の超人度。女優を強そうに撮るのは難しいのだな。ハリウッドがバトルヒロイン路線に向かってくれるのは歓迎なんだけど