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『ふたりはプリキュア』第29話「嵐の夏祭り!カミナリ様は超コワイ!?」

 前半の「女の子パート」はつくりが丁寧で、女児アニメであることを想起させられます。あんな買い物や着付けのシーンなんか、男の子は恥ずかしくて観れませんよ(それでも観る男子は将来有望だけど)。
 そこから戦闘パートに入るんですが、「院長→ベルゼイ」の変化の流れがそのまま「日常→戦闘」の橋渡し(接着剤)になっていて面白いです。その前段階にも、日常性を院長に繋げる「パス役」として藤P先輩の怪我があると。日常の中で戦闘が浮きがちだった前期に比べれば、堅実さを感じるプロットですね。
 そしてラスト、ジャジーなBGMと共に登場する「幹部空間」。ドツクゾーンに比べていかにも「悪の秘密基地」って感じがしてノスタルジックな雰囲気が出てます。ペット(鳥)もアナクロな悪役の必需品ですし。「種」達のホラーSF的な描写(異邦人の日常溶け込み、記憶改竄など)も旧時代の映画/特撮のセンスと言えるでしょうか。こういうセンスはアリでしょう。
 そして、敵側にも関わらず不安げな表情を見せるレギーネには、やはりキリヤ的な役割を期待させられます。ううむ、期待していいのか、していいんでしょうか。


 希望的観測として言えば、かなり「本来想定されていたプリキュアの姿」に近づいてる印象を受けるのが第27話〜29話の展開でした。OPとEDの映像/歌詞に随分とマッチしてきています。これは、作中の日常が非日常と接近してきてるからかな? 「種」の描写*1もそうですが、ポルンが亮太に目撃されたりする所とか。
 すると、ダークファイブ編は番組を1年間続けるための「回り道」だった、と結論づけることになるんですかね、やはり。

*1:一般人は非日常を目撃することはできるが、その記憶を残すことができない!(前期の場合は「偶然目撃されなかった」というご都合主義で回避されていた)