メロンブックスさんに出てます/冬コミと『フィクション・ハンドブック』の再度告知
http://shop.melonbooks.co.jp/shop/sp_piano_fiction.php
ピアノ・ファイア・パブリッシングの新刊、『フィクション・ハンドブック』がメロンブックスさんに入荷されているようです。
COMIC ZINさんには今日宅急便で発送しました(在庫僅少の「めくる冒険」下巻10冊と一緒に)。
そして当サークルの冬コミ参加ですが、「三日目(木曜)西れ13b」になります。なぜか壁配置です。ポスターとかまだ準備してないや……どうしよう。
文学フリマ新刊『フィクション・ハンドブック』のお知らせ
コミティアで「準備号」を頒布していた、ピアノ・ファイア・パブリッシングの新刊を紹介いたします。
タイトルは『フィクション・ハンドブック』。
今回は漫画論……だけではありません。物語やエンタメや、フィクションと名のつくもの全般に適用できるような、一般論を集めた評論集になっています。
新書サイズでポケットに入る手引き書、というコンセプト。
評論集ということは、アンソロ形式で原稿を集めているのですが、その依頼の仕方は「○○さん、あの時してたあの話が面白かったから、ちょっと文字で読める形にしましょうよ」と、直接ぼくが「面白いと思った話」を相手にリクエストしたものばかりで構成されています。
これは、つまりぼくらの「感想」というのは、雑談の中で生まれてくるインプロヴィゼーション(即興)的な
「これってあーだよね」
「こういう話って、こんな風に考えるといいよね」
「この考え方は、いろんなケースに当てはまるよね」
――というアイディアこそが「本当に面白い」ものだったりするのですが、それを形にして残してみたい……という欲求からこの本は生まれています。
また、ぼくが「面白い」と思ってリクエストするのは、個々の作品論や作家論、時事ネタなどではなくて、「普遍的に思考のツールとして使いつづけられるようなアイディア」に絞られています。
「考え方のストック」のようなものですね。
我々が感想とかを思いつくときには、今までストックしてきたアイディアを駆使して考えるわけですが、そういう「ストックとなるようなツール」を提供してみてはどうだろうか? という狙いが第一にあります。
ぼく自身もテキストを書いていますが、ゲストとして参加してくれたのは以下の面々です。
■みやもさん(ブログ;身辺雑感/脳をとろ火で煮詰める日記)
ご存じ「大全シリーズ」のライター・構成などを担当している友達です。
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彼にはフィクションにおける「視点」についてのセオリーを語ってもらっています。
■伊藤悠さん(ブログ:指輪世界の第五日記)
ぼくが赤松健論のころから相談役になってもらっている、伊藤悠さんです。
やはり「視点」や「内面」についてのトピックを語ってもらっています。
■大工さん(DikePとは (ダイクピーとは) [単語記事] - ニコニコ大百科)
はい、ニコマスPの人ですね。
大工さんは、文章も書けてしまう動画制作者なので、オフ会で会った時にオファーをかけていました。
ニコニコ動画論を通して、「プロフェッショナルの面白さ」と「アマチュアの面白さ」の違いを語っていただくのが狙いです。
■高柳紫呉さん(ブログ:紫呉屋総本舗)
ここから先は漫画論メンバー。
紫呉さん(しぐれやさん)は、ぼくも過去に何度か紹介しましたが「津田雅美コマ割り研究序説」という優れたコマ割り論を発表されています。それは一度『Girls' Comic At Our Best! Vol.04』という同人誌に寄稿されているのですが、これはもっと広く読まれるべきだという思いから、よりブラッシュアップした形での寄稿をお願いしました。
しぐれやさんの原稿に関しては、漫画研究者に向けて、無料でのPDF配布も視野に入れようか、とも考えていたりします。
■岩下朋世さん(個人サイト:http://www.media.is.tohoku.ac.jp/~iwa-jose/)
東北大学所属の研究者で、漫画研究仲間である岩下さんです。
他の参加者さんはみんな「あの時にしていた話をまとめてみてください」という頼み方だったのに対し、岩下さんだけ、泉信行が先にテーマを指定して依頼した原稿だったりします。
内容は、「漫画論の流れにおける、同一化効果の論じられ方について」といった所です。
竹内オサム〜宮本大人〜伊藤剛〜泉信行という流れで論じられてきた「視点論」を、一通り押さえて再解釈していくような考察になっています。
こちらもPDF配布を視野に入れている原稿です。
あと、直接寄稿してもらったわけじゃないですが、実録トークという形で麻草郁さんが登場します。どの記事に参加しているのかは、探してみてください。