今週のマガジンの「面白かったもの五つ」
週刊少年マガジン 2号
※掲載順(休載無し)
自分でも驚いたことに『エリアの騎士』が常連化しつつあります。ファンの方には怒られるかもしれませんが、ぶっちゃけ半年前までは全然注目しておりませんでした。今度単行本で読み返してみます。花形も途中からハマりましたし、遅咲きタイプの漫画なんでしょうか(どっちも「高校生編」に入ってから化けてるような)。
『ダイヤのA』は割と初期から面白さの方向性が見えてましたが……、『ベイビーステップ』もその部類ですね、割と初期の段階で方向性が見えてくるタイプ。
ところでシェイクスピアの格言がたまに引用される花形ですが、実はこれ、『巨人の星』のコンセプトを忠実に踏襲してるんですよね。
元マガジン編集長の『実録!少年マガジン名作漫画編集奮闘記』を読み返していたら、『巨人の星』の企画について梶原一騎が編集者に告げたという
編集部からの提案のように、小説のジャンルには教養小説というのがあり、若い頃はそこから人生訓を学んだものだ。この作品には、でき得る限り格言を入れていく。漫画から人生訓を学ぶというのも、これからは考えていいのではないか〔p224-225〕
……という発言に目が留まって驚きました。
こういうコンセプトレベルまで意識して格言を多用して、しかも引用先にキザなシェイクスピアを選ぶあたり*1、村上よしゆきの「わかってる度」はなんつー高さだと。
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- これは豆知識なんですが、「スポ根」って言葉はマスコミが貼ったレッテルであって、編集部の意図したものではなかったみたいですね。
マスコミには〈スポ根〉漫画というレッテルを貼られた。人間を描くんだという熱い想いとはすれ違った表現だったが、言いえて妙、マスコミのネーミングセンスの上手さに梶原と舌を巻いたことを今さらながら思い出す。〔p232〕
●「巨人の星」を改めて読み返してみて感じたのは、イメージしていたよりも魂を揺さぶられる人生訓がかなり多く籠められていることである。世間はスポ根漫画というレッテルを貼ったが、どうしてどうして、昔の教養小説を彷彿とさせる〈教養漫画〉になっている。〔p283〕
ついでの余談ですが、零のクイズに予想していた答えは正解でした。
それとネギまのアンケートとバトル展開の関係についてちょっと私見を書きたいのですが今日はパスで! すみません。