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ブレット・ラトナー監督『ラッシュアワー3』を観る

 ジャッキー・チェンクリス・タッカーのバディムービー第三弾。
 このシリーズを、「白人を主役にしない」というポリシーの基に作っているというブレット・ラトナーの考え方が凄く好きで。

DVD映画ポータル 来日記者会見 ラッシュアワー2

私は、「ラッシュ・アワー」シリーズの第一作を撮り始めた時から、白人の俳優を主役級にはしないということを決めて、中国人とアフリカ系アメリカ人、そしてスペイン系の女性を入れました。今回も、同じようなパターンでやっています。
やはり、一作目がヒットしたお陰でマイナリティーの子どもたちが、自分も映画の主役になれるという、そういう夢や希望を持つようになりました。白人のトム・クルーズトム・ハンクスでなくても将来スターになれるかもしれないというドアを開いたのだと思っています。「ジャキーが出来て、クリスにも出来るのなら、僕にもできるのではないか」という。これから先も、黒人やアジア系の人たち、ヒスパニック系の人たちを起用していくつもりです。
今回もそうですが、白人が主役級や、一切良い役には使われていないということにお気づきだと思います。現場で白人は私だけです。こういうやり方を続けていきたいと思います。

 前回のヒロイン役はスペイン人女性だったみたいですが、今回のヒロイン役であるノエミ・ルノワールはフランス人とジャマイカ人のハーフだそうな。
 また、そのポリシーを守った上で「超娯楽志向」かつ「きっちり映画をヒットさせる」という、ラトナーの職人監督っぷりは敬愛することしきりです。
 それでしかも『レッド・ドラゴン』や『X-MEN/ファイナル・ディシジョン』の監督もこなしているという器用さもまたクール。


 そんなわけで今回は舞台がフランスということで、キッツイ国際ジョークが飛び交うのが見所なのですが、そんなコメディの中にも「人種や国家を超えた絆」というメッセージがこもっていて好ましい限りです。
 ストーリー自体は三日経ったら忘れてしまいそうになるくらいに、どうということもない話で、でも「それでいいのだ」と思わせるような強さを感じる映画です。


 さて、次に観に行く映画は『ローグ アサシン』だな。その前に「ヱヴァ序」か。