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今野緒雪『マリア様がみてる イン ライブラリー』

 読了したのは結構前なんですけど、他の日記ネタを優先して更新していたので今更の感想です。
 マリみての短編は「本編では踏み込めないリリアンの部分」(ハッピーエンドでは無かったり、他作品へのオマージュが垣間見えたり)が描かれていて好ましいです。個人的には「リリアン女子寮」の短編を今度はリクエストしたい。*1
 あと、商売っ気を含んだ視点で申し訳ないんですけど、コバルト作家が集まって、マリみてのアンソロジーを公式に売り出すことはできないのかな、と思い付いたり。「コバルト文庫の中でマ王とマリみてだけが突出して売れている」という状態で、他の作家にも利益を分散させるにはいい手段だと思いますが……。*2それに「百合小説を書きたいけどマリみてと被るから堂々と書けない」っていう作家も中には居るんじゃないかと思うんですけどね。妄想に過ぎませんが。


 幕間部分の本編に関して、とりあえず可南子派の自分として言いたいことはひとつ。
 今の瞳子の描かれ方って、AI止まのシンディに近いじゃないですか(ピンポイントな喩え)。
 まぁ先の展開を予想するよりは、素直に今野さんのストーリーテリングを期待する方向で。ぼくはどっちかというと「祐巳が誰それがくっついた方がいい」じゃなくて「可南子視点で読むことの方が多い」というだけですしね。

*1:ひみつの階段』と被るからか、今野さんは禁じ手にしてるっぽいですが短編の場ならやってオッケーでしょう

*2:看板作家の売り上げで間接的にマイナー作家の原稿料が上げられているにしても