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 移行後のはてなブログ:izumino’s note

捕捉追加 & 椎名高志と丸川トモヒロのお話

 特にC-WWWの深沢さんから、丁寧に取り上げていただきました。うわわわ、いつも読んでます。嬉しいです。
 というかぼくの周囲にはシイナファンが結構多く、「絶チル」も絶賛、ネギまの世界観の話をしていたら何故かオカルト繋がりで極楽大作戦の話に飛んでしまうくらいです。*1

丸川トモヒロは若々しい椎名高志

 それでこの話なのですが、両人の「似ている所を探す」だけではなく、(深沢さんが挙げておられるように)「似てるんだけど違う所を探す」のが面白いのだと思います。それこそ、ただ似ているだけでは後継足りえないわけでして。
 SFマインドひとつ取っても、例えば感動系のSF作品(『夏への扉』みたいな)に対して「こないなうまい話現実にあるかいーっ」と逆ギレしてアンチテーゼを掲げるのが多分椎名さんで、「こんなイイ話があってもいいよね、折角フィクションなんだし」と受け入れちゃうのが丸川さんかな、という印象。ロボ娘に対してもそういう姿勢の違いが良く出ていると思います。でもアプローチの方向は違っていても「泣かせ」に持っていくタイミングは意外と似ている気もするんですよ。やはり、同じコインの裏表なのかもしれないなと。
 あと関西人マインドの有無とか。成恵に対して「椎名高志と似てるな」と最初に感じたのはギャグセンス(過激な暴力描写とか、貧乏をネタにする所とか)に対してなんですが、丸川さん自身は静岡県出身だと後で知り、読みが外れてちょっと残念だったりもしました(自分も関西人なので)。
 引き出しの出し方についても「博学で常に全力投球」の椎名さんに対して「ネタストックは綱渡りで肩の力抜きまくり」な丸川さん、という違いが見えてきますし。


 あてどなく私見を書き連ねてみましたが、まぁ両方共好きだな、と(笑)。

赤松健論ラブひな編について

 ファンの間でこれほど「景太郎の瀬田化」が嫌われているだなんて知りませんでした。「景太郎の成長を(読者にとっても、成瀬川にとっても)極めて判りやすく表現したのがあのスタイルなのか」程度の認識だったので、そういう読み方もあるんだなと素直に感心。
 個人的には、9巻で景太郎が成瀬川に告白した時点で、「ラブひな」の実質的な主人公は成瀬川に移ったと認識しています。9巻以降は、恋愛に対して幼稚なままのヒロインに成長を促す、成瀬川にとっての成長物語として「ラブひな」を読んでました。こういう読み方はどうだろう(と言われても)。

 ぼくも実際は「ラブひなの後半は成瀬川が主人公なんだから、景太郎はアレでもオッケー*2」というクチでした。
 瀬田化の問題提議については<少年漫画という視点から〜>の原案者である結城(id:y_shinobu)さんの主義主張が強く出ていますね。文章化するにあたって、彼の少年漫画マインドを理解するのにはかなり苦労しました(おかげで凄く自分の視野が広がりましたけど)。


 ところでラブひなの読者には「8巻までは面白かった」という感想を書く人がそこそこ居て、ラブコメ漫画としては9巻以降(成瀬川が告白されてから)を良く読み返す自分としては結構意外でした。

*1:ネギま唯一神の存在しない和洋折衷な神話観でいいよね、という話をしていたら、そういう世界観の理想型が極楽の「キーやん」「ブッちゃん」のアレだよな、と椎名イズムをベタ誉め

*2:少女漫画のヒロインの相手役みたいなもん