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よしながふみ『愛すべき娘たち』(ISBN:4592132955)

izumino2004-03-23

 よしながふみは読んだことが無かったのですが、この本は評判だけで買いました。
 名作だと思います。


 タイトルになっている「愛すべき娘たち」の「娘」というのはつまり女性全般のことで、「母の娘」だったり「男の彼女」だったり「聖女」だったり「キャリアウーマン」や「専業主婦」だったり、そして「母」でもあったりする。
 彼女らが、愛すべき娘たちであると。
 一面的な言葉で分解するなら、これは「トラウマ肯定」の物語なのでしょう。「娘」は育てられていく過程で何らかのトラウマを必ず与えられるものであって、程度の差はあってもそれを避けることはできなくて、逆にトラウマが無いこと自体が問題になるレアケースもあって……、という話かなと。その表現がなんとも言えません。