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『GUNSLINGER GIRL』第4話

 結論から書きますと、どうもこのスタッフは「条件付けによる愛情」という設定を描かずに通すみたいですね。4話を見て解ったことですが。

 アニメ版の公社が行う条件付けっていうのは、一般で言うところの「洗脳」と同義で、なんと少女に恋愛感情を喚起させたりはしないヘンリエッタがジョゼさんべったりになるまでの「ドラマ」を(30分の枠をハミ出させても)わざわざ用意したのは、条件付けによるものではない彼女の個人的な感情の変化を強調したかったからでしょう。
 確かに、あんな極限状態で年上の異性と組まされたら(条件付けされてなくても)好きになるかどうにかなるわな……。
 対照的に、恋愛感情抜きの「強力な洗脳」の結果だけが描かれてるのが3話のリコで、「個人的な恋愛感情」も「強力な洗脳」も無いまま担当官の前に放り出されるのが4話のトリエラってわけです。うーん、そりゃトリエラもヒルシャーと気まずくなるわな。ただの上司なんだもんなぁ、ヒルシャーは。

 そんな風に、ヒロインの心理に「条件付けによる愛情」という超常的な設定を持ち出さないことによってリアル目な感情変化を想像しながら鑑賞できるわけですが……それでアニメそのものが面白くなるかというと、まぁ、好みの問題かな〜と思います。
 そもそも同人時代のガンスリには「条件付けによる愛情」っていう設定が無かったですから、その頃の雰囲気に近いのかも……ってそれは「退行」って言いません? どうなんでしょう。

 で、次回予告のタイトルが「約束」……ってこれ、ラバロとクラエスの話なんじゃないですか? エルザ話は無し? あー、エルザを出すと「条件付けによる愛情」っていう設定を説明しないといけないから削るつもりなんだな!(予想) ついでにフェルミとエレノラの声優雇わなくていいしシシリア島の設定も起こさなくていいから制作費ケチれるんだ! それだ! ……スタッフも考えたもんですね。
 しかし、エルザの前後編が削られると仮定すると、1クールの使い方も余裕が出てきます。2〜4話くらいはオリジナルエピソードがあると考えていいんじゃないでしょうか。むしろそっちに期待できるかな。