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『ウィッチクラフトワークス』の多華宮霞ちゃん

 12月にガルパンの劇場版を観てからというもの、年始はガルパン熱の勢いでTV版全話を一気に見返したり、Amazonプライムビデオでアンツィオ戦を何度も観たりしていたのですが、特に大晦日と元旦は録り溜めして積んであったウィッチクラフトワークスのアニメを水島努監督繋がりで観る、という過ごし方をしていました。


 原作コミックスやコミックス付属のOADも補完した結果なんですが、多華宮くんの妹の霞ちゃんが可愛い


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 妹の霞ちゃんは「兄と夫婦になって一生ずっと一緒にいたいけどそれは兄妹なら当然の権利なので別に好きだと思ってないし恋人になりたいわけでもない」って認識を本人はしてるとことかいいブラコンキャラだなあと。


 霞ちゃんは「高飛車で兄をこき使う妹」で「甘えたがり」でツンデレというベタな妹要素の集合なのですが、本人はスクールカースト上位で普通に優秀かつ見た目が年下キャラっぽくないことや、そのベタな要素同士が微妙に矛盾してるように感じるところなどから、狙って作ったというより作者の狙いがやや斜めにズレた偶然の産物という感触もする。


 例えば「私お兄ちゃんと結婚するー」と小さい頃に口走った延長でブラコン設定の妹はよくあったとしても、キャラとしては「成長後にその発言を後悔するツンデレ」か「成長したので真剣になってしまっている」かのどちらかであって、霞氏のように「成長後も子ども感覚で兄のリソースを独占するためだけに結婚したいとしか考えてない」ってブラコン設定は簡単に出てこないものでしょう、たぶん。


 霞ちゃんは性的なことは一切汚らわしいと考えてるらしいので、お兄ちゃんと一緒に寝たがるし風呂に入りたがるけど、本気で恋愛感情のないブラコンっぽく見える。このあたり友人の田沼氏が「いやそれ恋愛感情だろ」と思い込んでいるのでミスリードを誘うんですが、いや本当にこの人は「思春期の恋愛感情を経由してないただの妹」でしかないのでは……?


 しかし見た目は子どもっぽくもなく、スクールカーストが高くて強そうなキャラゆえに、幼くて精神年齢の低い妹や、ただのツンデレ妹だとはベタに感じさせず、可愛い。あとアニメでは声が茅野愛衣さんなので、ボケ役や貧乏クジ役の多い役回りながらも、そこはかとなく「正統派ヒロイン」っぽい雰囲気を残しているのもよいバランス感覚になっています。

霞ちゃんはいいぞ

 あとなんでこういうキャラクターに注目するのかっていうと、「家族愛でも恋愛のどちらにも分類できない感じ」が表現されてないと、血の繋がったカップリングを描く意義があんまりないからと考えるからでもあります。
 その点、霞氏はまさに「これはどっちでもないよなあ……」としか言えない心理状態としてブラコン感情を描いているので、こりゃ面白いぞ、もっとやれ、惜しむらくはメインヒロインじゃないのにキャラが立ってしまってることなんだが……と思うところなのでした。


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