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新番組『スマイルプリキュア!』4話までの雑感

 一話につき一人ずつプリキュアに初変身する構成で、4話まででピンク→オレンジ→黄色→緑の順に変身しています。残すところは五人目の水色のみ。


 メンバーが三学年にまたがっていたプリキュア5とは異なり、今回は全員同じクラスのクラスメイト、という設定です。
 その4,5人目のメンバーである緑と水色は「同学年だけど大人びて感じるクラスメイト」というイメージで描かれていて、そういう同級生が一人二人いる感覚というのは小中学生にとってリアルでしょうね。
 でもプリキュアは小中学生が観るアニメではないので、……幼児の視点ではどう感じるんでしょうね?
 あと、生徒会長のデザインがすごく普通の男子生徒なのはかえって斬新かも。いまのところ、これだけ「異性の影」が薄いのは歴代中でハトプリと並ぶくらいかな?

スマプリはどんな力で何と戦うのか

 特に欠点の見えてこないアニメの作り方をしているので、人気の心配はしていないのですが、ここがこう凄い、これが後々のクライマックスで感動を生むんだろうな、といった盛り上がるポイントをまだ発見できないもどかしさもあります。


 特に物足りないと感じるのは、「スマイル」や「ハッピー」というコンセプトをどう活かすかなんですが、彼女らは「スマイルチャージ!」と叫ぶことでスマイルを「チャージ(補給?)」してヒーローに変身するのであって、彼女たちが天然で笑顔の素を持ってるわけではないんですね、たぶん。


 「白紙の未来をバッドエンドにしてやる」という悪役に対して、なんの根拠によって打ち克つのか、という図式がまだ見当付かないように感じているのかもしれません。
 一方、敵側のポリシーは明確で、しかも「人々をネガティブ思考に招く」という現象にはリアルな重みもあって、それは「気合」の必殺技で撃退すれば済むものなのかという。
 かといってそのネガティブ思考を浄化技で浄化すればオッケーみたいな力技は、ハトプリの二の舞みたいになりますし。
(※例えばフレプリでは「事件的な被害」を起こすことによる不幸、スイプリでは「悲しくなる音楽」を聞かせてみんなが泣く、という不可抗力なのに対して、ハトプリとスマプリは「現状への捉え方がネガティブになる」という、現実にありえる範囲の現象が起きている点でタイプが似ています。)


 スポーツ少女のあかねが決して「部活のエース」ではなかったように、今回のプリキュアたちは全員「普通の子」で、大人っぽい二人でさえも、才能のある優等生で優しいけれど「スマイルやハッピーの素」を天然で持ちそうにない、という意味では普通の子に感じると。
 そういう「普通の子」「優しいけど強くはない子」が世界を救う物語だとしたら、何をもって悪に打ち克つのか、飛躍しうるのか、というのが五人揃って見えてくる……ような展開だと、いいですね。


 ちなみにこじつけっぽいですが、今回は、髪型が内向きで防御的なデザインが多いです。つまりおでこも出さずに、頭を覆ってガードするような髪型が多い。
 逆に、おでこを出した方が利発そうなキャラデザになる、というのは良く言われることです(参考→オールスターズNSの公式サイトオールスターズDX3の公式サイト)。
 意図してかどうか、こういうデザインも「けして強くはない、普通の子っぽいイメージ」を手伝っているのかもしれませんね。


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