『なかよし』のファッション漫画、『しゅごキャラ！』と『夢みるエンジェルブルー』
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最近読んだばかりの少女漫画。
以前からこのブログで注目していた、「きせかえアーケードゲーム」のブームと「コーデ系キッズアニメ」の潮流に関する調べ物です。
少女漫画の分野において「きせかえアーケードゲーム」は、小学館の『ちゃお』を中心に展開しています。
『きらりん☆レボリューション』（2004年）、『めちゃモテ委員長』（2005年）、『リルぷりっ』（2010年）、『プリティーリズム』（2011年）はどれも掲載誌が『ちゃお』ですね（プリティーリズムは異例として集英社の『りぼん』にまたがって掲載されている）。
オリジナルファッションブランド「ちゃおスタイル」を開いていたり、ちゃおガールという読者モデルを募集していたりと、少女漫画誌ながら、ちょっとした「児童向けファッション誌」の役目も果たしているわけです。
（これは小学館の『コロコロコミック』が、漫画誌であると同時に「ホビー情報誌」でもある、という事情と同じだと思います。）
一方、「コーデ系キッズアニメ」に強い影響を与えている作品なんじゃないか……と個人的に睨んでいるのがPEACH-PIT原作の『しゅごキャラ！』です。
アニメ版は2007年７月〜2010年３月の二年半も続けて制作されるなど、当時の女児からは絶大な支持を受けていただろうシリーズです。
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『しゅごキャラ！』は、ファッションやイメチェンを通した「女の子の自己実現」を児童向けに描ききった名作で、「指で作るハートマーク」の表現とか「コーデもバッチリ！」というセリフの登場とか、やってる内容もいちいち新しいのです。
（原作の連載は『めちゃモテ委員長』とほぼ同時期スタートで、アニメ化は『めちゃモテ委員長』よりも一年半早い。）
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- 「指で作るハートマーク」を決めポーズに用いた少女アニメは『しゅごキャラ！』より古い例が見当たりません
今振り返ってみれば、「キャラなり」は『仮面ライダー電王』（2007年）のイマジンですし、「×たま」は『仮面ライダーOOO』（2010年）のヤミーにしか思えなかったりも……（これは妄想ですが）。
さすがにアーケードゲームにはなりませんでしたが、DSで出たゲーム版にはきせかえの要素がしっかり入っています。
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しゅごキャラ！あむのにじいろキャラチェンジ｜ゲーム紹介
『しゅごキャラ！』の原作は、講談社の『なかよし』で2006年のはじめから連載がスタートします。
『なかよし』とは無論、あの『美少女戦士セーラームーン』を送り出した雑誌であり、『カードキャプターさくら』『東京ミュウミュウ』『ぴちぴちピッチ』といった「変身ヒロインもの」のアニメ化作品を連発していたわけで、『しゅごキャラ！』もその路線のひとつなわけですね。
「プリキュアシリーズ」の漫画版が『なかよし』に掲載されつづけているのも、この「変身ヒロイン」の系譜と無縁ではありません。
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で、『しゅごキャラ！』が連載スタートしたその年末には「なかよし学園ファッション部」という読者モデルのグラビアコーナーがナルミヤ・インターナショナルと提携してスタート。
そのナルミヤ・インターナショナルの協力で描かれたのが『夢みるエンジェルブルー』という作品です。
『夢みるエンジェルブルー』（ゆめみるエンジェルブルー）は、白沢まりもによる日本の漫画作品。
夢みるエンジェルブルー - Wikipedia
2007年、講談社の漫画雑誌『なかよし』6月号に第1話が掲載。以後『なかよしラブリー』（同社）2009年秋の号にて最終回が掲載されるまで、両誌にて不定期かつ変則的な形式で掲載された。『なかよし』と、ナルミヤ・インターナショナルとの提携に基づいて作られた作品であり、同社のブランドネームのひとつ「エンジェルブルー」を題材にした内容。
おまけ付きの特装版が作られるなど、けっこう力を入れられていた作品だったのかもしれません。
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- 主人公が「ファッションデザイナーの中学生」という設定なので、特装版２巻にはデザイナーズセット（スケッチブック、色鉛筆15色、ステンシルの三点セット）が付属していた
『なかよし』における「きせかえ」ブーム
ちなみに、「きせかえアーケードゲーム」における「ＣＧのダンス」の要素を取り込んだのが『フレッシュプリキュア！』（2009年）で、ファッション要素を取り込んだのが『ハートキャッチプリキュア！』（2010年）だと考えることができます。
そうすると、（『ちゃお』とは異なって）「プリキュアデータカードダスシリーズ」以外に「きせかえアーケードゲーム」とのタイアップ作品を持たなかった『なかよし』が、どう「きせかえ（コーデ）」のブームを取り込んできたのか……というのも『しゅごキャラ！』や『夢みるエンジェルブルー』、「なかよし学園ファッション部」などの連載から窺えるような気もします。
（プリキュアデータカードダスのプロモーションスタートは、『しゅごキャラ！』のアニメ化とほぼ同時。）
他にも「この漫画は『なかよし』的には重要！」という作品があれば、ぜひ教えてください。
