戦隊シリーズと中国拳法の歴史をまとめてみる
特撮のアクション好き、そして『五星戦隊ダイレンジャー』のファンならみんな期待しまくりの『獣拳戦隊ゲキレンジャー』なわけですが、戦隊シリーズのカンフーアクションの歴史をちょっと振り返ってみます。
放送開始前の予備知識
まず、一番最初に「東洋」と「武術」という要素をフィーチャーしたのが『光戦隊マスクマン』で、アクション監督は竹田道弘。
そしてブルーマスクの変身前を演じた広田一成は太極拳の選手で、大会での優勝経験もあるらしい。
更にブルーマスクのスーツアクターである喜多川務は広田さんから太極拳を直接習って、後のダイレンジャーでシシレンジャーを演じる時にも活かしたそうな(シシレンジャーが使う技は「南拳」なんですが、広田さんが表演の選手だとしたら太極拳と南拳の両方をやっててもおかしくないでしょうね)。
広田さんは喜多川さん以外のスーツアクターにも中国拳法を教えてて、決めポーズのアイディアを出したりもしていたそうですから、戦隊シリーズにおける(というかJAEにおける)カンフーアクションの源流の一つはこの人にあるのかもしれません。
竹田道弘もどういう系統から学んだのかは良くわからないのですが、マスクマンから引き続き、我らが『五星戦隊ダイレンジャー』のアクション監督を務めています(2003年のアバレンジャーまで続投)。
ダイレンジャーには、先述した喜多川務がスーツアクターで参加し、南拳を演じます。
そしてキリンレンジャーのスーツアクターとして酔拳を演じた石垣広文は、『特捜戦隊デカレンジャー』以降のアクション監督となります。
その為、デカレンで菊地美香が酔拳やった時に「おおっ、キリンレンジャー直伝!」と大喜びした特撮ファンは多かったと思います。*1
デカレンは酔拳だけじゃなくて、八極拳っぽい動きの敵も出てましたね。
そして蓋を開けてみれば
肝心のアクションは割とモッサリした感じでしたが、OP映像や二話の予告はキレが良かったので、次第にこなれてくるだろうと期待してみます。レッドもまだ拳法覚えてないような段階ですしね。
スタッフクレジットを確認してみると……レッドのスーツアクターは例年通り福沢博文。ちなみにダイレンジャーで龍星王やってた人でもあります。
アクション監督は石垣さんが続投。
げ! 中国武術指導に喜多川さんが! キリンレンジャーとシシレンジャーの二人がかりで武術指導ですよ(笑)。*2
多分、「殺陣の監督」(振り付け)をするのが石垣さんで、役者を「訓練する」のが喜多川さんという役職分担なんじゃないでしょうか。
これで注目するポイントがまた一つ増えました。物語的にも、メインライターが横手美智子さんだったりしますし、また愛すべき戦隊が生まれるのではないかと楽しみにしています。
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*1:動画のURLはこちら→http://www.youtube.com/watch?v=FzBvjqQy--c
*2:そしてレッドは龍星王