漫画購入録/安達哲『バカ姉弟』
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いずみのは墓に持っていきたいほど好きな漫画である『バカ姉弟』ですが、ヤンマガ誌上の連載がずっと休載してる中で、最新刊である5巻がリリースです。書店で見付けて即買い。*1
よもやこれが最終巻なのではないかとハラハラしてしまうような「終わりのイメージ」にあふれていて、切なくなる巻です。
1〜4巻までは、主人公であるバカ姉弟が「子供だから」という担保によって、無垢な聖性や神々しさ、不滅性のようなものを与えられていたのが、「じゃあ、それが子供じゃなくなったらどうなるの?」という領域に踏み込もうとしているのが5巻だと思います。
マスコット的なディフォルメキャラではなく、頭身の高い「生身の人間」として描かれてしまう成長後の姉弟からは、否応無しに「子供であるという特権の喪失」を感じてしまうのですが……その上での切っ返しが……泣けます。
「キャラクターを好きになる」という感情には、多分に「そのキャラクターには必ず幸せになってほしい、いや幸せにならなきゃウソだ」みたいな願望が込められることが大だと思うのですが(自分の場合は特に)、そういう価値基準において『バカ姉弟』のねいちゃんは、あらゆるキャラクターの中でトップクラスに位置しています。