『ふたりはプリキュア マックスハート』第5話
1〜5話が一本の連結した話で、ここでやっとマックスハートの番組フォーマットが出来上がったことになります。やっと本腰入れて感想書けるな。
見所は主にふたつで、「シャイニールミナス可愛い」「必殺技の性質が前期と別物になった」という感じですか。
ヒロイン像としてのシャイニールミナスは、これはもう非常に良いとしか。変身前のひかりは綾波系の無表情キャラで髪型なんかもきつく縛った三つ編みで大人びた母性が強調された造形なんですが、変身すると強制的にツインテールになって、服もアレ、ロリータとかピンクハウス系っていうよりもベビードレスみたいだよなぁとか思うんですが、無理矢理幼児的なファションをさせられちゃうと。(ほのかやなぎさと比べた)身長の低さも変身前は全然気にならないのに、変身後は小学生にしか見えないくらい幼く映りますし。
このギャップの味を作ったのはいい仕事だなぁと思います。プリキュアは変身することで戦士に「成長」するわけですが、ルミナスは変身することで無垢に近付くってことなのかもしれませんね。だからルミナスは戦士じゃないんだってこともビジュアルで伝えられている。
あと、あの朗読調の喋り方。レトロな魔法少女な雰囲気が出ていて素晴らしい。声優さんグッジョブ。
変身直後のオーバーパワーに本人が戸惑う、というプリキュア達と同じシークエンスをなぞらせているのも律儀な演出で、嬉しい所。
で、ルミナスは戦士ではないので魔法のアイテムを持ってるんですよね。従来の魔法少女的な。
おかげでルミナスが参加する新必殺技のバンクシーンって、前期のバンクシーンに比べて「セーラームーン」のバンクシーンに近くなってると思う*1んですが、これは重要な変化として注目した方がいいでしょうね。
前期のマーブルスクリューやレインボーストームはどっちかというと「スポ根漫画の魔球」や「ドラゴンボールの光線技」に近い性質のもので、だから視聴者側からすれば、毎回バトル的な「勝つか勝たないか」のスリルがあった(というか、結果が判っていてもスリルを強要されていた)んですが、この新必殺技はそうじゃなくて、半分「様式美」の世界に突入してるんですよね。
やたら大仰なポーズも歌舞伎的って言えばいいのかな、ケレン味があって、勝ち負けのスリルよりも様式美的な勝利を待ち望める演出になっている。ハートマークが浮かぶのもセラムン的な様式美ですし。
第1話の感想の時点(id:izumino:20050206#p3)でぼくは
多分、今のプリキュア達は戦いに対してもっと前向きで積極的な姿勢で挑めるようになってるんじゃないでしょうか。
と書いてるわけですけど、この期待に沿った変化なんですよね、今回のは。敗北をあまり意識しなくて良くなってるんですよね。
来週から一話完結形式のローテーションに入るんだと思いますが、前期の落ち度だったのが、その一話完結形式の完成度の低さであって、そこを今期でどうクリアするかが次の注目点でしょうね。