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『ふたりはプリキュア マックスハート』第1話所感

 前作との世界観的なマイナーチェンジが各所に見出すことができて、好感触でした。


 例えば、ウイングマンでいう所の「ポドリアルスペース」の採用。これで、広い空間を使用して心置きなくアクションさせることができるようになった。プリキュアのバトルの魅力は伸び伸びとした空中戦にあったんですが、以前は一般人の目を気にして窮屈なロケーションで戦わなければならなかった所で、これは理想的な変更点です。


 次に戦いに対する意識の変化。多分、メップルとミップルが一度「永遠の眠り」についてプリキュア達との別れを演出しなければならなかった理由はここにあったと思います。プリキュア達は別れを経験することで「メップルやミップルと一緒に戦っていた日々」が心の中で美化されるわけですが、その所為で、再会した時には「辛くて苦しい戦い」だった筈の戦いの記憶が、全て「楽しい思い出」に塗り替えられて蘇ってきてしまう。だからキュアブラックは変身直後に「やっぱりこれだよねー」と嬉しそうに漏らすのですね。
 多分、今のプリキュア達は戦いに対してもっと前向きで積極的な姿勢で挑めるようになってるんじゃないでしょうか。そうすることで、前期とは異なる、彼女達の精神的な成長が描けるものだと期待したい所です。


 あとはよし美先生を恋愛経験者という立ち位置に置くことで、恋愛描写のレベルを少し年齢的に上げようとしているように見えた、とかですかね。ああいう遠回しにセクシュアルな演出って、前期ではありえなかったと思うので。


 新オープニング、新変身バンクは素晴らしいの一言。山田起生氏のカットが全面的に使われていて、ファンとしては嬉しい限り。今回のOPはアクションそのものよりも、画面空間の中に「見えない勢い」を感じさせるのが巧いですね。爆発とかスカートとか、実際に描かれている線以上に脹らんで見える、画面の外まで爆発の勢いが飛びだして感じるというのは凄いなあと思います(ウチの贔屓目が入っているにしても)。