HOME : リクィド・ファイア
 移行後のはてなブログ:izumino’s note

第16話について

 すぎたさんの感想がまた面白かったので紹介しておきます。
 なぎさの長所(短所でもある)は、相手を「肩書き」じゃなくって、いきなり人間性で捉えてしまえる所なんだろうなあ、と思う次第。ほのかと接近できたのもそのお陰だし、藤Pを「人気者」として全く見ていなかったり、マドンナの顔に平気でラクガキして大笑いしてしまえる所もそうでしょうし(ただ、そういうなぎさに対するマドンナの反応があそこ止まりなのは、フォローになってないような……。隣でほのかが一緒に笑っているのはいいと思うんですが)。


 今回脚本の影山由美さんって、ママレード・ボーイの小説版を書いてるんですね。脚本参加はどれみナージャ以外ではママレ、花より男子ご近所物語などの少女漫画原作アニメが多くて、あと不思議と三つ目がとおるでも書いてるのか。
 すぎたさんは脚本に集中して高評価を与えているようなんですが(ただの言葉の綾で、フィルムとして評価されているのかもしれませんけど)、ぼくが昨日の感想でも書いたように脚本レベルの面白さがフィルムに出せていないと思えるのが今話でした。全体的に不評なのも、好みや嗜好の問題というより、やはりフィルムに説得力が足りなかったからではないかと。もちろん、説得力が無かろうが、心眼でドラマを読めればそれに越したことはないんですが(むしろそういうアニメの見方は大好きですが)。
 で、これが演出の問題かというとそれがプリキュアの不思議な所で、部分的な演出はデキがいいんですよね。Aパートの日常描写は特に。
 バトルを挟むと途端に整合性が失われてくるのは、単純に日常と非日常を描き分けるのが不得手なのか、それとも現場のコンセンサスが足りない所為かなあという気もするのですが。
 あと思うに、サブタイの付け方が毎度ヘタなんじゃないかなと。サブタイは誰が決めてるのか解らないんですが、「ストレス全開!」っていうタイトルだとストレスを発散→解放されるエピソードを連想してしまうでしょう(過去のサブタイでも「ポイズニー参上!」なのに野沢雅子にキャラを食われたりとか、「にせプリキュア大暴れ」なのに大暴れのベクトルがなんか違ってたりとか。それも味と言えば味なんですけど)。


 個人的な好みで言えば30分間を通して演出の調和が取れたアニメが好きなので、そういう意味では今回は、うーん、と。過去の話数で言うと1話、6話、8話、10話、13話、15話辺りが調和の取れていた回であって、アニメ的な気持ちよさがあるなあと思うのでした。