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 移行後のはてなブログ:izumino’s note

観る側の性差と観られる側の性差

 ハラさんは「男→女」視線における価値観(美醜を重視)と「女→男」視線における価値観(美醜を重視するとは限らない)の違いに注目して男女の性差を発見しているように思えるわけですが(だからどうだ、とは何も語られてないのでただそれだけの話なんでしょうけど話のマクラとして出させていただきました。なのでこの先は関係の無い話になるはず)。
 それを「男/女→男」の視線と「男/女→女」の視線の違いで比べてみればどうでしょう。性差はむしろ「観る側」ではなく「観られる側としての男性」と「観られる側としての女性」の間にあるんじゃないでしょうか、というのが今回のお題。


 とりあえず「男が好きになる男像」っていうのも美醜を問わないんですよね。禿もオヤジもカッコイイ。第一、少年漫画の主要人物に不細工は多いですが、彼らだってカッコイイのです(性格や行動が、とかではなくその容貌自体にも魅力がある)。好みや触れる琴線の違いはあるでしょうが、そういう意味では「男を観る側としての男性」と「男を観る側としての女性」の間に性差は少ないような気がします。*1
 逆に「女が好きになる女像」がどうかというと、ぼくは女性ではないので良く解らない。でも少女漫画の主要人物は「可愛く」描かれるのが定番ではあるし、設定上美人でなくても「自称ブサイク(客観的には人並み)なキャラクターの魅力を作者が引き出して美人に見えるように描く」のが少女漫画の王道なのだろう、ということは解る。だからやはり、一般的な女性読者は可愛い/美人なキャラクターを求めて読んでいるのではないか、という印象を持つわけです(ここらへん、例外的なケースがあれば教えてほしい所ですが)。
 でも不細工なサブキャラでも人気ありますよね。サリーちゃんのよっちゃんとか。あと少女漫画界には「作者の自画像を美少女にして描くとファンに嫌われる」法則というのがあるらしくて、その対策としてわざと不細工に描いたりそもそも人間以外のものを自画像にしたりする慣習があるらしいのが興味深かったりします。


 そこで以前、なぜ女性が美少女に萌えるのかという疑問を投げかけていたこと(id:izumino:20040218#p1)にも繋がるのですが、オタク男性の好みとオタク女性の好みっていうのは、どう重なっていてどう違うのかにぼくは興味があると。*2

*1:まぁ、美形度を重視するのは明らかに女性側だろうし、「腐女子好きのする」オヤジの基準っていうのは男から見て良くわかんなかったりはする

*2:最終的には違ってていいんですけどね