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 移行後のはてなブログ:izumino’s note

一方、セミレギュラーの中では断トツの登場率ながら、
レギュラーである稔二と七華には
完全に負けているのが雨宮ゆり子だ。


雨宮の想いを阻むのは、これまでの螺旋戦士たちが
挑んできたモノと変わらない


そう
「序列のルール」である。


※話題が切り替わってるのでカット自体で雰囲気の変化があれば


稔二は、父親の死によって心が荒んでしまい、
子供じみた怒りから不良になった男の子だ。
「大人になってよ稔二!」と
かつての七華が心配するほど、コドモだった。


そんな彼が「ななか」の面倒をみる……それは、
「七華と稔二が一緒に大人になる」コトが
この作品のメインテーマであるコトを意味している。


さらに稔二にはもう一つ、クサビが打ち込まれていた。
七華の幼児退行は、キレた稔二が
彼女の心を傷付けてしまったコトが原因だからだ。


※シーン抜粋



だから稔二には、
七華の面倒を見なきゃいけない「負い目」がある。


制作者がかなり強固に、
「七華と稔二の物語」
はじめから前提に考えていたコトがわかる。


この強固な<物語>が、全部、そのまま、
雨宮のとして立ちはだかるのだ!


だがしかし、『ななか6/17』は
「物語を終えるためのテーマ」
「連載を続けるためのテーマ」という
二重構造の主題を内包していた。


終わるためのテーマ
 ──「七華と稔二が一緒に大人になる」
   その答えを見つけるコト


続けるためのテーマ
  ──「心が6歳児のななかが
    毎回ハチャメチャな騒動を巻き起こす」コト




堅牢な物語構造
手堅い連載形式


だがしかし


そこに<突破の因子>
すでに含まれていたのだ。