■
一方、セミレギュラーの中では断トツの登場率ながら、
レギュラーである稔二と七華には
完全に負けているのが雨宮ゆり子だ。
▲
▼
雨宮の想いを阻むのは、これまでの螺旋戦士たちが
挑んできたモノと変わらない
そう
「序列のルール」である。
▲
▼
※話題が切り替わってるのでカット自体で雰囲気の変化があれば
稔二は、父親の死によって心が荒んでしまい、
子供じみた怒りから不良になった男の子だ。
「大人になってよ稔二!」と
かつての七華が心配するほど、コドモだった。
そんな彼が「ななか」の面倒をみる……それは、
「七華と稔二が一緒に大人になる」コトが
この作品のメインテーマであるコトを意味している。
さらに稔二にはもう一つ、クサビが打ち込まれていた。
七華の幼児退行は、キレた稔二が
彼女の心を傷付けてしまったコトが原因だからだ。
※シーン抜粋
だから稔二には、
七華の面倒を見なきゃいけない「負い目」がある。
▲
▼
制作者がかなり強固に、
「七華と稔二の物語」を
はじめから前提に考えていたコトがわかる。
この強固な<物語>が、全部、そのまま、
雨宮の壁として立ちはだかるのだ!
▲
▼
だがしかし、『ななか6/17』は
「物語を終えるためのテーマ」と
「連載を続けるためのテーマ」という
二重構造の主題を内包していた。
▲
▼
終わるためのテーマ
──「七華と稔二が一緒に大人になる」
その答えを見つけるコト
続けるためのテーマ
──「心が6歳児のななかが
毎回ハチャメチャな騒動を巻き起こす」コト
だがしかし
▲
▼
そこに<突破の因子>が
すでに含まれていたのだ。